MS20前期タイプVCF

いやはや久しぶりの更新ですが、ちゃんと制作は続けていましたよ。今月末のアナログシンセビルダーズサミットにむけて、とりあえずカッコがつくところまで仕上げないと。ひぃ。
他のモジュールはレポートを後回しにすることにして、とりあえずVCFを。
さて、VCFを作るにあたって、いったいどんなタイプのものを組み立てるか、というのがまず問題です。色々悩んだのですが、大学時代に3ケ月くらいコルグMS20を所有というか借りていたことがありましてその音が非常に気に入っていたというのと、回路的に小規模で1台目のVCFにはちょうどいいかな、ということでMS20前期型フィルターを組み立ててみることにしました。
いつもお世話になっておりますtakedaさんのページ(http://www.aleph.co.jp/~takeda/radio/homemadesynth.html)のここ(http://www.aleph.co.jp/~takeda/radio/MS20clone2.html)の回路を参考に、音声入力を増やしたりハイパスINを追加したりオクターブ調整用のSFVRを追加したりした感じであります。


で、作ってみたのですが色々と問題がありそう。とりあえず箇条書き。
・発振が綺麗にいかない。ある程度以上発振するとボワーと爆発音に。
・発信音が滑らかにスウィープしない。特定の場所で「ピーピピピ」とブツ切れになってしまう。
・カットオフのツマミ、7より上あたりが機能していない。VRのカーブに問題かな。
VCO直に比べて、VCFを通すと音量がかなり落ちてしまう。
・音声入力は抵抗によるミックスで2系統用意したんだけれども、そこで2VCOの音をミックスしようとするとかなり歪む。
・発振がオクターブに追従しない。というかかなりキビシイ。
などなど、ザっと書いてみただけでも問題はてんこもりです。とりあえず使えることは使えるのですが、現状のままだと非常に使える範囲の狭い、ピンポイントでしか使えないフィルターという状態です。もちろん範囲外にしたときに出てくる暴力的な音も、特殊な用途には使えそうなのですが・・・。


ちょっと考えただけで思い浮かぶ問題点としては
トランジスタの選定、やるにはやったけどうまくマッチングしてないかも。
オペアンプに付いてるクリッピングタイオード、ここでヤバい音量はカットされるんだけれども、あまりカットしすぎると発信音が嫌な歪みになってしまうような気も。現在は赤LED
・そもそも入力しているオーディオ信号がデカすぎるのかも。PWを狭めた矩形波(つまり音量が小さめ)などを突っ込んだときには、ずいぶん扱いやすい動作になるような気が・・・
うーむ、いろいろと今後の調整が大変そうです。


しかしまぁ、とりあえずシンセサイザーっぽい音がいろいろ出せるようにはなったので、軽く録音してみました。
http://www.chienowa.org/ca3080/20051115.mp3
全部の音が自作シンセです。SH-101のシーケンサーを多重録音して、リードを手引き。PC上でリバーブディレイをかけています。ノイズを使ったリズム音を聴くと、やっぱ低いところで綺麗に発振してないし、締まりも悪いですね・・・・。まぁ、明らかにビンテージな音が出てはおりますがw